地域の農家さんと共に
地域の農家さんと共に成長したい。
ひょんなことから廃校になった母校の中学校の校舎を、2015年から地域の皆さんと活用することになりました。
私は経験は全くなかったのですが、カフェが必要と思い、周りの人に助けられながら保健室を改装して開店することになったのです。
最初は遠方から仕入れたコーヒー豆を使い、プレーンのマフィンやシフォンケーキを焼いてお出ししていましたが、いつの間にか地元原田の農家さんの果物や、自家焙煎コーヒー豆を使わせていただけることに。
もう、無我夢中で、試行錯誤しながら果物を加工しました。
上手くいくときもあったし、上手くいかないこともありました。
でも、こんなカフェにも多くの人がが食べに来てくれて、支えてくれて、私は何とかここまできました。
あーだこーだ言いながら、やまそらと共に5年が経ちました。
私一人にできることはちっぽけだけど、一生懸命調理して、お客様が喜んでくれて、そのことを農家さんが喜んでくれる。
そうしたら、また作りたい!という気持ちが湧いてくる。
喜んでくれる人たちの顔を思い浮かべながら、日々、野菜や果物に向き合う。
そうしているうちに、何か良い変化が起きるんじゃないかと思ってやってきました。
実際に5年間やってきて、少しずつですが変化を感じます。
高齢化で農業をやめる人が増えている中でも、若手の世代の人が本格的に農業を始めたり、レストランなど取引先を増やしていかれたりしています。
私のカフェで使う農産物の量は僅かですが、私のカフェだけでなく、ここ「やまそら」に関わる農家さん達の野菜が、尾道市内外のレストランなどにも使われるようになっているのです。
それってとっても嬉しいことだなと思います。
原田の農業が、もっと発展していってほしいです。
大規模な農場が増えてほしい、という意味ではなく、小規模でも楽しみながら、工夫しながら、食べる人が元気になれるような、彩り豊かな野菜を作る農家さんが増えて、いろいろな人の口に野菜が届くようになったら、本当に嬉しいです。
食べることは生きること。
「食」に関することって、やっぱり生きていく上で一番大切だと思うんです。
栄養を摂取して体を成長させる、生命を維持する、健康を保つ・・・だけじゃないですよね。
「美味しい」という喜びや感動、仲間や家族と楽しく食べた事、お家で大人が一生懸命料理をしてくれたという記憶が積み重なり、心を強くしてくれます。
畑に行って喜んで収穫して帰った野菜を、台所で調理して食べるという体験も、子供たちの好奇心を刺激し、「もっとやってみたい!」「じぶんでやってみたい!」という意欲に繋がります。
それが繰り返し満たされることで、心が豊かになり、成長して社会に出たとき、大きな力を発揮するんだと思います。
大人にとっても、疲れた時に、野菜たっぷりの美味しい食事に癒される、ということは大いにあると思います。
お金を払えば何でも手に入る出来合いの「とりあえずの食」ではなく、誰かが誰かを思って作ってくれる、心のこもった家庭での「食」こそが、優しく強い人間を作ると信じています。
(もちろん、それが難しいご家庭もあるとは思いますが、できるだけ、無理のない範囲で。)
(栄養(特に糖分・脂肪分)の摂り過ぎは、返って病気の元となるので、バランスと量には注意が必要ですが。^^)
それでもたまには食べたい外食は、しっかり思いのこもったものでありたいと思っています。
農産物の作り手さんを思い、食べてくれる人を思い、丁寧に、心を込めて。
「来てよかった」「美味しかった」「また家に帰って頑張ろう」と思ってもらえるよう、私は作り続けていきたいと思います。
Yama-sora PERCH CAFE 店主